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松本清張 「発想の原点」(双葉文庫)

松本清張 「発想の原点」(双葉文庫)
4人の作家との対談集。
筒井康隆との対談の最後、清張の心情が高ぶって、心の奥をさらけ出しているのが強烈に印象に残った。清張は今でいえば小学校をでて、12歳で社会に放りだされた。そこから職を転々とし、失業の期間も長かった。びっくりしたのだが、思想犯でつかまり刑務所暮らしもしている。酒も飲めない、ゴルフもやらない、麻雀もちょっぴり。
 この経歴と趣味、享楽がないということは、ひたすら孤独ということになる。同級会、同窓会もなければ、クラブ仲間もいない、文学サークル仲間もいない、会社仲間もいない。
 この対談での清張の寂しい人生にたいする慟哭には全く驚いた。
それともうひとつ、清張は当初は推理、ミステリーではなく、純文学からスタートしている。だから芥川賞も受賞しているわけ。清張は気がすすまなかったのだけど、木々高太郎という作家がやたらに清張は推理小説を書くべきと言われ推理小説を書き出した。
 清張は42歳で作家として登場。あの膨大なミステリー小説は、それまでかなり貯め込んだものがあり、それを発表しているものばかりと思っていたのだが、作家になってその都度考え着想して書いたものばかりだったと知り全く驚いた。
 対談した4人の作家とも、「渡された場面」の清張の発想に驚嘆し、懸命にその発想の原点を聞き出そうとしている。私も同感。清張は全くすごい。
 少し清張に飽きがきたところで、対談集に出会い、清張への認識が深まり、清張耽読に
また拍車がかかる。

by はなゆめ爺や

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