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安岡章太郎  「不精の悪魔」 (角川文庫)

安岡章太郎  「不精の悪魔」 (角川文庫)
このエッセイ集では吉行淳之介について多くのページを割いている。
吉行のまわりにはいつも女たちが群がっている。そして吉行は言う。昨日は別々の女と3打数3安打などと。きざでいやみで敬遠したくなる男である。
 ところがその吉行に女だけでなく男も群がるのである。吉行の家では、年がら年中、作家や芸術家や評論家が、7-8人ぶらぶら集まっている。吉行は大作家でもないし、人間吸引力もないのに。しかも、安岡をはじめ、多くの作家、評論家が吉行との交流を自慢げにあちこちでエッセイにして語る。吉行が他の作家や交流人についてほとんど語っていないのに。更に吉行の作品は、どれも筋がないし、平板で読者にはよくわからずはっきりそれほど面白くない。ところが群がる男たちは、その平板な物語を吉行の心持をああでもないこうでもないと忖度して、あらゆる角度から賛辞を送る。
 まったくもって吉行は不思議な人間、男である。

| 古本読書日記 | 08:25 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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