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石坂洋次郎  「若い川の流れ」(角川文庫)

石坂洋次郎  「若い川の流れ」(角川文庫)
私の小中学生のころ、青春世代を中心に一般の大人を含め最も読まれた作家が石坂洋次郎。
映画、テレビでも作品が多数作られた。
 石坂の経歴はまだ知らないが、結構苦労をしてきたように思う。そしてとにかく人生というものをよく知っていて、それが日常に溶け込み全く違和感のない文章で表現される。
 この作品で、功なりとげた川崎専務とその妻の述懐のところに石坂の特徴がよくでている。表面的には、この世でもっとも幸せな夫婦にみえるが、茨の道を歩んできて、なおそれが続いていることがわかる。
 人生は中途半端の繰り返し。それほど楽しいものではない。そんな眼差しから作品は描かれる。でも達観はやめよう。諦めを克服しようと、石坂の渾身をこめたユーモアを作品の中にちりばめる。
 笑って元気でいこうや。石坂の声が作品から香りたつ。

| 古本読書日記 | 08:36 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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