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「負籠の細道」 水上勉  

水上勉  「負籠の細道」 (集英社文庫)
昭和39年当時の日本の僻村の紀行記。ここに描かれている村全部今でもあるのだろうか。
タイトルの負籠はおいごと読む。蚕に食べさせる桑の葉をいっぱい摘んで背中に背負って運ぶ籠のことである。このタイトルだけで、幼いころの景色が目に浮かんでくる。
 昭和のはじめ子供用の文庫があった。立川文庫という。この文庫は不思議な文体で、かなとカタカナが混ざっていて、どこかしゃれていた。
 「オオ、イカにも雲霧才蔵ドノではあるまいか。」

奥飛騨に安久田(あくた)という集落がある。ここはすり鉢の底のようになっていて水源がまったくない。水は細道を4km歩いて桶に汲んでこなくてはいけない。
 昭和25年、当時の武藤岐阜県知事が猪被害状況を視察していて、この細道の途上で立小便をする。同行していた秘書が、この先に「安久田という底に沈んだ孤村があり、そこでは水がない。」これに驚いた武藤が、水源から水をとり水道を敷いてあげた。
 竣工式には、村人全員だけでなく牛、馬も全部参加したそうだ。そして、立小便をした場所に今は記念碑がたっているそうだ。

by はなゆめ爺や

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