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「鶴の来る町」 水上勉  

水上勉  「鶴の来る町」 (角川文庫)
花を求めて養蜂家は、蜂の巣を持って全国を回る。と言っても実際に持ち歩くわけではなく、別に輸送して、花の地でそれを受取り、蜜を収穫する。
 刀袮吉は巣箱を千葉で国鉄(今のJR)に発送を依頼して次の蜜収穫地倶知安まで送った。それが国鉄のストライキにあい、2日到着が遅れ、蜂のほとんどが死んでしまった。全生活の糧を失った。
 ここから泥沼におちてゆく。まずストライキでの損害は、輸送者は免責と法律で決まられている。それで、刀袮吉は駅や、鉄道局や、労働組合、はては運輸省の玄関で座り込みまでして被害補償を求める。
 それぞれ訴えた先がタライ回しをはじめる。運輸省、鉄道局はストライキを起こした労働組合にすべての責任があるという。弱者の味方であると思われる労組は、政府、運輸省が経営執行者として責任を負うべきという。これに、売名を目的とした人権弁護士が登場。
さらに、マスコミも無責任におもしろおかしく記事をつくる。
 それぞれが自らの利害、損得だけで動き、事態は混迷が深まるばかり。そして養蜂家は困窮のふちに追い込まれる。

by はなゆめ爺や

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