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 「ベイルート情報」 松本清張 

松本清張  「ベイルート情報」 (文春文庫)
短編4編。
最初の2編は日本裁判の重要な問題の指摘。
一つは、異常に裁判の期間がかかりすぎること。作品では、殺人事件の裁判が13年もかかってやっと最高裁の高裁への差し戻しがなされ、高裁での再審議が始まるところで終了している。例えば、容疑者と結婚の約束をしていたトモ子は当時25歳だったがすでに38歳になっている。長い年は、自らの考えや容貌の変化をもたらすし、環境の変化も大きく変わる。その変化の重さが、事態を膠着から動かしだす。
 もうひとつは、裁判は権力であり、裁判官は時に公正さを著しく欠き、検事と結託して権力、大企業よりの対応、判断をする。大衆や弱い者を迫害する傾向がある。そう言えば、公害裁判なんかは裁判官によっての引き延ばしがあり、やたら長い期間をかけ、企業よりの判決ばかりでていたことを思い出す。
でも圧巻な作品は本のタイトルにもなっている「ベイルート情報」。面白い。作家である主人公が世界会議を離れて、中東への旅へでる。ベイルートで歯痛がたまらなくなり
ホテルと契約している歯医者に処置をしてもらう。応急処置として虫歯の空洞に麻薬薬を詰めてもらう。そのとき、医者が必ず次の旅先で根本治療をするようにとダマスカスの歯医者を紹介し、その歯医者とコンタクトするよう指示する。
 ダマスカスでその歯医者に麻薬薬の詰め物をとってもらい治療をしてもらう。
実は麻薬薬の詰め物にイスラエルのスパイによる秘密文書が隠されているのである。

by はなゆめ爺や

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