「遭難」 松本清張
松本清張 「遭難」(双葉文庫)
中短編集。
清張の大傑作との誉れが高い「遭難」と「天城越え」が収録されている。
清張はその体つきからみて、とても山登りをするとは思われない。ところが「遭難」は微細に山登りの経過を描写する。とても未経験の人が書いたとは思われないくらい。その力量にただただ驚愕。
銀行勤めの3人組が北アルプスにでかける。リーダーが初めての登山者に気を使って電車は寝台車を使うことにした。ところが中堅どころの登山者が、寝台車利用にも関わらず
疲れきって山登りが始まる。そして結局襲った風雨のなか道に迷い中堅どころの登山者が
凍え死ぬ。その遭難記を初めての登山者が山岳誌に投稿掲載される。
凍死者の姉がその友人の山岳プロに遭難記を読み疑問があるから、同じ登山をしてほしいと依頼。リーダーと山岳プロが乗る電車も同じにして、まったく同じ行程を歩みはじめる。そこから徐々に真実がえぐりだされる。その過程ともりあげ方が素晴らしい。
「天城越え」。物語がいかにも映像むき。30年過ぎて、事件の真実が明らかにされる。
当時まだ少年だった犯人が、刑事の30年前の失敗と悔告を聞きながら、記憶が鮮明にわき上がってくるところが印象に残る。文学作品としても超一流。
by はなゆめ爺や

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中短編集。
清張の大傑作との誉れが高い「遭難」と「天城越え」が収録されている。
清張はその体つきからみて、とても山登りをするとは思われない。ところが「遭難」は微細に山登りの経過を描写する。とても未経験の人が書いたとは思われないくらい。その力量にただただ驚愕。
銀行勤めの3人組が北アルプスにでかける。リーダーが初めての登山者に気を使って電車は寝台車を使うことにした。ところが中堅どころの登山者が、寝台車利用にも関わらず
疲れきって山登りが始まる。そして結局襲った風雨のなか道に迷い中堅どころの登山者が
凍え死ぬ。その遭難記を初めての登山者が山岳誌に投稿掲載される。
凍死者の姉がその友人の山岳プロに遭難記を読み疑問があるから、同じ登山をしてほしいと依頼。リーダーと山岳プロが乗る電車も同じにして、まったく同じ行程を歩みはじめる。そこから徐々に真実がえぐりだされる。その過程ともりあげ方が素晴らしい。
「天城越え」。物語がいかにも映像むき。30年過ぎて、事件の真実が明らかにされる。
当時まだ少年だった犯人が、刑事の30年前の失敗と悔告を聞きながら、記憶が鮮明にわき上がってくるところが印象に残る。文学作品としても超一流。
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