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 「水の肌」 松本清張

松本清張 「水の肌」(新潮文庫)
中編4編を収録。
その中では本のタイトルにもなっている「水の肌」が断然よい。
主人公は東京某大大学院をトップクラスで卒業。光学機械メーカーに就職。3か月の研修を終えて、すぐ会社に物申す。会社が就職面接の際、レンズ設計方法を説明する。それは
秘密のことを社員でもない人間に話すことは間違っている。あるいは、大学院を経て、資格もとって就職しているのに、普通の大学卒と給料が変わらなかったり、東京本社勤務と
地方にある研究所勤務で東京本社のほうが給料が高いのはおかしい。至極もっともな内容であるが、まだ研修が終わったばかりの人間が言うとは少し異常である。
 主人公はレンズの設計開発を担当。他の人たちが酒を飲んだり、麻雀をしたりするのを
あざわらいながら、寮で一人コンピュータや光学の勉強にいそしむ。特にアメリカの書物を読み込む。
 そしてその結果、すぐアメリカでは、アメリカ人はを連発、日本人、日本がいかにだめなのかを嘆く。また、すべてを合理的か、非合理で仕分けする。理屈は通っているが、
現実にはそんなことをいっても何も動かない。
自分は正しく、まわりは劣る。それで、会社への不満ばかりが募る。こんな会社にいても
と、、2年後にクルマメーカーに転職。そこでも、仕事以上に能書きが先行、結局光学機械メーカーと同じ道をたどる。こういう人間のなれのはては。清張が教えてくれる。

by はなゆめ爺や

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