FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

「奇妙な被告」 松本清張 

松本清張 「奇妙な被告」(中公文庫)
まったく清張想像力は無限なのか、どこからか材料を仕入れてくるのか、とにかく常人の想像力をはるかに超えている。
 中華そば屋を始めた植木は、資金不足のため、店舗改築費用を高利貸の甚平衛から借りる。利子が雪だるま式に増え、とても払えないほどになる。
 そんなとき甚平衛が棒のようなもので夜中に殴りころされる。甚平衛に恨みのあるものの犯行と警察では考え、関わりある人間のアリバイを調べ、その中でアリバイのない植木を犯人として特定して、逮捕し取り調べをする。
 調書によると、植木は積極的に自白をする。
いつ殴ったか。
 「戸をあけたところ、甚平衛が座布団を敷いてくれたので、それに座った。それで金をもってきたから受け取りをくれと言った。そこで甚平衛が金庫にむかってふりかえったときここをチャンスと思って背後から薪で思いっきりぶんなぐった。」
 「薪は屋外に積み上げてあった薪を腋に差してもっていった。その薪はこのとがった薪だ。」と5-6回殺しに使った薪をふりまわしてみせる。
 ところが裁判になると一転犯行を否定。警察の自白強要に耐えきれず自白してしまったが自分はやっていないと。警察は当然自白強要はしていない。被告は積極的に自白したんだと抗弁する。
 で植木は言う。だいたい甚平衛は、金借りがやってきたときは座布団は決してださない。
殴った後は頭は扁平にへこんでいる。三角の薪では扁平のへこみができるわけはないと。
 その結果無罪をかちとる。
植木は最初から計画してうその自白をして、警察をふりまわして、無罪を勝ち取ったのが
真相。警察の上手をゆく殺人犯植木に読者は驚く。

by はなゆめ爺や

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

| 日記 | 21:16 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT