畠山健二 「本所おけら長屋」(PHP文芸文庫)
このシリーズすでに20巻が刊行され、150万部も売れているのに、不思議なのは「本がすき」に書評が殆ど無く、書籍登録から始めねばならない。
長屋は、落語の世界に登場する。その時、おけら長屋というのもおかしな名前だが、たいてい愉快な名前がついている。
なめくじ長屋、夜逃げ長屋、食い詰め長屋など。連作短編集になっているが、前にも書いたが内容は平凡な作品が多い。
その中で、これは少し変わっていると思ったのが「おかぼれ」という作品。
主人公はこの作品では久蔵。呉服屋「近江屋」の手代で21歳。10歳で近江屋に奉公。今年手代となり、近江屋からでて、おけら長屋の住人となる。
この久蔵の隣に6か月にやってきたお染が住んでいる。ある晩、お染の部屋に男が訪ねてくる。実は、久蔵はお染に恋心を抱いている。しかしお染は36歳にもなる年増。
久蔵は気になって、薄い壁に耳をあて、お染の部屋の会話を聞く。
するととんでもない話が聞こえてくる。お染の部屋にやってきたのは政吉という男。政吉は「丑三つの風五郎」という大悪党の部下。風五郎は丑三つ時に金持ちの家に入り、家人を全員皆殺しにしてお金を盗んでゆく強盗をあちこちで起こしている。お染は風五郎の妾。お染は怖くなって、風五郎のところから逃げ、おけら長屋に潜んでいた。
それを政吉が見つけ、風五郎のところに戻るように説得に来たのだ。
しかし、お染が渋るので、政吉は10日後に再度やってくる。そして、この長屋は風五郎一味に監視されているから逃げられないことを言って消える。
これを聞いた久蔵は大変。大家に相談。大家は火盗改めと相談。10日後に政吉と風五郎がやってくる。その時を狙って、一網打尽にして捕まえようとする。しかし、その時はお染を救わねばならない。これが人質にでもされたら大変なことになる。
さて10日後。実は久蔵は、お染の所に行き、お染が好きと告白。一緒に逃げようと説得する。しかしお染は拒否。それでしつこく説得して長い時間がかかる。
その間に、やってきた政吉、風五郎を含めた一味を火盗改めは、全員捕縛する。
そんなこととは、久蔵は全く知らない。でも、久蔵の強い恋心。それによるしつこい告白と説得が一味捕縛に繋がった。でかした、久蔵。
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その中で、これは少し変わっていると思ったのが「おかぼれ」という作品。
主人公はこの作品では久蔵。呉服屋「近江屋」の手代で21歳。10歳で近江屋に奉公。今年手代となり、近江屋からでて、おけら長屋の住人となる。
この久蔵の隣に6か月にやってきたお染が住んでいる。ある晩、お染の部屋に男が訪ねてくる。実は、久蔵はお染に恋心を抱いている。しかしお染は36歳にもなる年増。
久蔵は気になって、薄い壁に耳をあて、お染の部屋の会話を聞く。
するととんでもない話が聞こえてくる。お染の部屋にやってきたのは政吉という男。政吉は「丑三つの風五郎」という大悪党の部下。風五郎は丑三つ時に金持ちの家に入り、家人を全員皆殺しにしてお金を盗んでゆく強盗をあちこちで起こしている。お染は風五郎の妾。お染は怖くなって、風五郎のところから逃げ、おけら長屋に潜んでいた。
それを政吉が見つけ、風五郎のところに戻るように説得に来たのだ。
しかし、お染が渋るので、政吉は10日後に再度やってくる。そして、この長屋は風五郎一味に監視されているから逃げられないことを言って消える。
これを聞いた久蔵は大変。大家に相談。大家は火盗改めと相談。10日後に政吉と風五郎がやってくる。その時を狙って、一網打尽にして捕まえようとする。しかし、その時はお染を救わねばならない。これが人質にでもされたら大変なことになる。
さて10日後。実は久蔵は、お染の所に行き、お染が好きと告白。一緒に逃げようと説得する。しかしお染は拒否。それでしつこく説得して長い時間がかかる。
その間に、やってきた政吉、風五郎を含めた一味を火盗改めは、全員捕縛する。
そんなこととは、久蔵は全く知らない。でも、久蔵の強い恋心。それによるしつこい告白と説得が一味捕縛に繋がった。でかした、久蔵。
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