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青木祐子   「これは経費で落ちません!7」(集英社オレンジ文庫)

 主人公は森若沙名子、石鹸製造販売の中堅企業「天天コーポレーション」の経理室社員。作品はシリーズになっていて、すでに10冊の本が出版されている。
 沙名子には、営業部に所属している山田太陽という恋人がいる。

会社生活をしていると、部下に異動の辞令を手渡さねばならないことがしばしばある。この異動が、移る部門から請われている場合は、異動する当人も異動の背景がわかっているから、言い渡すことに問題はないが、業務評価が低くて、仕方なく異動をしてもらわなければならない場合も多い。

 そんな時でも、異動の背景を糊塗して、次の職場が重要な職場で君なら大いに活躍できるということを説明して、きちんと動機つけをして辞令を渡さねばならない。
 これは結構難しくて、いつも苦慮する。

山田太陽が、大阪営業所業に異動することになる。今までのように、沙名子と頻繁にデートもできなくなり、完全に遠距離恋愛になる。こんなことになるなら、早く太陽からプロポーズして欲しかったと沙名子は思う。まあ、かくいう沙名子も独立心が旺盛で、回転ではなく、普通のすし屋に1人で寿司を食べに行くこともしばしば。

 太陽が大阪転勤になったことを報告したとき、沙名子が言う。
「太陽はそれでいいの?」
太陽が答える。
「いいっていうかな!同じことばかりしているのも視野が狭くなりそうじゃん。うちは大阪営業所は販路が違うんだよ。合併もあるし、これから海外進出の話もあるし、会社も変わっていくだろ。こういうときに部長が、ほかの人じゃなくて俺に行けっていうのも意味があると思って。ほら俺、永遠の次期エースだから。」

 部長が辞令を渡すときに言った言葉がありありと目に浮かぶ。
しかし、太陽は異動を前向きにとらえようとしている。きっといい転勤になると思う。

 シリーズでは、中々前に進まない、沙名子と太陽のいじいじした恋も読みどころ。

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| 古本読書日記 | 08:25 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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