冲方丁 「カオス レギオン」(富士見ファンタジア文庫)
この作品は最初PS2用のゲームとして作られている。その後、ゲームをベースにして、冲方によりノベライズ化された。
冲方作品の多くは、ゲーム化、アニメ、コミック雑誌での劇画化、更に映像アニメ化、そしてノベライズ化され、これらがすべてセットで売り出される。
そうか、こういうふうに総合メディア戦略に乗って社会に送り出されているのか。これだと、あまり知られていないが、紙の本が売れなくなった時代、結構紙の本もこの領域では売れているのではと思えてくる。この作品は更に、パチスロにも使われているらしい。
主人公ジークは黒印騎士として、かっては盟友だったドラクロウと、今では関係が決裂して、互いに敵味方として争っている。物語はジークがドラクロウを追い続け、最後に雌雄を決する物語となっている。
ジークとドラクロウが決裂した背景も描かれている。
最初の両者の決闘の描写。ゲームを文章にするとこうなる。
「ジークは魔獣どもにたかられながら、厳獣の一体が、巨大な手で増殖器をつかみ、握りつぶした。どうっ、とその厳魔が倒れるのも構わず、ジークと残りの魔兵は次の増殖器に向かう。魔獣の群を突っ切り、増殖器を厳魔が叩きつぶし、尖魔が撃ち、迅魔が切り裂き、ジークが斬り倒し、一つ一つ破壊してゆく。」
ゲームをした経験がある人は、この文章で、何が行われているか、映像がリアルに浮かんで興奮するだろうが、こんな戦いが、基本説明がなくていきなり描かれると、全く恥ずかしいがついていけない。
それで不思議なのだが、少し我慢して付き合うと、さくさく作品が読めるようになった。
まったく、どうしてなのか未だにわからない。
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冲方作品の多くは、ゲーム化、アニメ、コミック雑誌での劇画化、更に映像アニメ化、そしてノベライズ化され、これらがすべてセットで売り出される。
そうか、こういうふうに総合メディア戦略に乗って社会に送り出されているのか。これだと、あまり知られていないが、紙の本が売れなくなった時代、結構紙の本もこの領域では売れているのではと思えてくる。この作品は更に、パチスロにも使われているらしい。
主人公ジークは黒印騎士として、かっては盟友だったドラクロウと、今では関係が決裂して、互いに敵味方として争っている。物語はジークがドラクロウを追い続け、最後に雌雄を決する物語となっている。
ジークとドラクロウが決裂した背景も描かれている。
最初の両者の決闘の描写。ゲームを文章にするとこうなる。
「ジークは魔獣どもにたかられながら、厳獣の一体が、巨大な手で増殖器をつかみ、握りつぶした。どうっ、とその厳魔が倒れるのも構わず、ジークと残りの魔兵は次の増殖器に向かう。魔獣の群を突っ切り、増殖器を厳魔が叩きつぶし、尖魔が撃ち、迅魔が切り裂き、ジークが斬り倒し、一つ一つ破壊してゆく。」
ゲームをした経験がある人は、この文章で、何が行われているか、映像がリアルに浮かんで興奮するだろうが、こんな戦いが、基本説明がなくていきなり描かれると、全く恥ずかしいがついていけない。
それで不思議なのだが、少し我慢して付き合うと、さくさく作品が読めるようになった。
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| 古本読書日記 | 06:03 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑