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村崎羯諦    「あなたの死体を買い取らせてください」(小学館文庫)

 村崎が得意とする、ショートショート作品集。星新一、眉村卓を彷彿とさせる。

小学5年生の桐島歌子。授業で、両親に感謝の手紙という題で、作文を書くことになる。

 この桐島には、大好きなお父さんが3人と、大好きなお母さんが5人いる。いわゆる子供シェアリングだ。全員で8人のお父さん、お母さんが桐島の世話をしている。だから、両親への手紙も量が多くなり大変。

 たくさんの両親がいることを、友達は大変ねというが、両親が一組より、ずっと幸せな暮らしができる。
 それぞれ、違う両親のところへ行くと、遊園地に連れていってくれたり、美味しいもの食べさせてくれる。洋服なんかは、それぞれの両親が買ってくれるから、クローゼットにはいりきれないくらいあるし、小遣いもそれぞれの両親がくれるから、たくさんになる。

 たくさん両親がいるからリスクも分散される。一組しか両親がいないと、関係が悪くなると逃げ場がなくなる。だから、たくさんの親がいる桐島は幸せ者だ。

 そんな桐島から両親への手紙は次のようになる。

 高嶋のお父さん。いつも遊園地に連れて行ってくれて、ありがとう。お土産もたくさん買ってくれてありがとう。大沢のお母さん、いつも洋服を買ってくれありがとう。島崎のお母さん、たくさんのアクセサリーを買ってくれてありがとう。桐島のお父さん、お母さん、色んな手続きをしてくれてありがとう。あたしを産んでくれてありがとう。山口お母さん、青木お母さん、大橋お父さん、いつも遊んでくれてありがとう。

 全部のお父さん、お母さんにありがとうを言ったが、順番はあたしにお金をたくさん使ってくれた順番で書いています。
 だから、来年はこの順番が変わるようみなさん頑張ってください。

収録された作品集より「子どもシェアリング」という作品。なかなかシュールだ。

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| 古本読書日記 | 06:59 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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