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歌野晶午   「密室殺人ゲーム 王手飛車取り」(講談社文庫)

 この推理小説、「頭の狂人」「044APD」「axe」「ザンギャ君」「伴道全教授」というハンドルネームを持つ、替わった5人が、ネット上で殺人推理ゲームの出題をだしあう。
ただし、ここで語られる殺人はすべて、出題者によって実行ずみの現実に起きた殺人。

 だから、予め犯人はわかっているが、その殺人はすべて実行が不可能と思われる条件のもと行われ、その条件をどのようにクリアーして、殺人は実行されたのかを言い当てるゲームとなっている。

 例えば、出題者はベトナム旅行を楽しんでいるのだが、その時から少し遅れて、浜名湖パーキングエリアの修学旅行生が殺される事件が起きる。しかし殺人実行者の出題者はどうやっても、殺人事件が行われた場所時間には、いることは不可能。これがどうして可能になったか。定期便では不可能なのだが、チャーター便では可能だったというような物語が語られる。

 それから、大阪豊中一戸建て住宅で、サラリーマンの男性が殺害される。この住宅は売りにに出された住宅が、塀に囲まれていて、その住宅団地には、囲まれた塀、4か所の出入り口からしか入ることができない。その入口には管理人がいて、管理人の許可なしには団地に入れない。しかも、管理人は24時間体制で、団地をパトロールしている。更に団地内の各家には、ホームセキュリティシステムが完備していて、これを破って侵入するのは不可能。つまり、高級なタワーマンションセキュリティが完備されている新しい住宅団地なのである。

 こんな二重密室で、殺人がどのようにして可能になったか。
実は、出題者である殺人犯は、団地が売り出される直前、まだセキュリティシステムが完備される前に、被害者の住宅の屋根裏部屋に忍び込み、殺人を実行した。

 一般常識人の盲点をついた作品集。私はどの作品も盲点をつかれ、普通人だと認識をした。

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| 古本読書日記 | 13:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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