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原田ひ香    「DRY」(光文社文庫)

 現在ネットでは、貧困ビジネスを行っている団体COLABOの国からの補助金の不正受給、不正使用が炎上、大きな話題となっている。不思議だと思うのはネットでこれだけ話題となっているのに、新聞など一般マスコミに全く記事になっていない。こんな解離がしばしばある。どうして一般マスコミはCOLABOの問題を取り上げないのだろうか。

 さて、紹介した作品は、その貧困ビジネスの問題を扱っている。

 街で、彷徨っていて我が家の場所もわからなくなっている徘徊老人を拉致してくる。そして、名前も変えて、全く頼るべき家族も資産もない孤独老人を作り上げ、それで生活保護申請をして、生活保護手当を不正受給する。老人は自宅に住まわせる。

  時に、この老人が死ぬ。すると、当然生活保護手当はもらえなくなる。だから死んでいないことにして生活保護手当を受給し続ける。
 だから、110歳や120歳で生活保護を受ける老人がでてくる。

 この物語が、えげつないのは、死体をミイラにして、家の2階に保存するところである。
死体は血が入ってる状態だと、内臓などの器官が腐乱し、猛烈な腐臭を発する。それで内臓や器官を抉り出し、処分する。この描写が読者を身震いさせる。

 「体全部を見ちゃ駄目よ。」
「局部だけを見ているの。今なら、顔だけ。顔とか手足とか見ると、人間だってことを思いだすからね。」

 そして、ダメ押しで、この取り出した肉を筋肉入りカレーとしてふるまう。
このカレーをおいしいと言って、おかわりをする場面には本当にゾッとする。
 原田ひ香はそんなつもりはないかもしれないが、これはれっきとしたホラー小説だ。

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| 古本読書日記 | 07:00 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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