宇佐見りん 「かか」(河出文庫)
若干19歳、史上最年少で三島由紀夫省を受賞した作品。ご存じの通り、作者宇佐見はその後第二作「推し、燃ゆ」で芥川賞も受賞している。
読み始めて驚く。文体が変わっている。母親を描くカカ文体なのか、主人公のうーちゃんが作り上げたうー独特の文体なのか。関西弁に近いが、それとも異なる宇佐見が創り上げた文体で物語は描かれる。正直、この文体で、物語を書かねばならないのか、最後までわからなかった。また、最後に近くなり、宇佐見が息切れをして、標準の文体になってしまっていたことも、宇佐見は無理しすぎと感じてしまった。
主人公のうーちゃんは19歳。父親の浮気が原因で、離婚した母親に連れられ実家に帰り、そこで弟、従妹の明子と一緒に住む。明子は母親夕子が亡くなったためひきとられていた。
母親は、父親依存症で、父親がいなくなると、酒におぼれ、完全に精神をこわし、自傷行為を繰り返し手が付けられないようになっていた。祖母、うーちゃんの母親は、先に生まれた夕子が一人で不憫で可愛そうだからしかたなく生んだという。
仕方なく生まれてきた母親から生まれたうーちゃん。だから、母親が自傷行為をして身体を傷つけ痛がると、同じようにうーちゃんも痛くなる。母親がお腹が痛くなるとうーちゃん、も痛くなる。
それでうーちゃんは思う。救いようの母親を造ったのはうーちゃんなのだと。
母親がガンの手術をする前日うーちゃんは熊野に普通電車に乗り、生まれ変わった新しい母親をうーちゃんが造るために旅立つ。熊野には新しい子供を造ってくれる神様がいるのだ。その熊野で、うーちゃんは強烈な腹痛に襲われる。出産の痛みか?しかし、それは単なる生理痛だった。
母親の手術は成功したが、うーちゃんや弟を生んだ子宮は無くなっていた。
物語はここで終わる。うーちゃん一家のその後はわからない。でも幸せになる予感は微塵も無い。
正直、この作品のどこが良いのか理解できなかった。
ランキングに参加しています。ぽちっと応援していただければ幸いです。
<
読み始めて驚く。文体が変わっている。母親を描くカカ文体なのか、主人公のうーちゃんが作り上げたうー独特の文体なのか。関西弁に近いが、それとも異なる宇佐見が創り上げた文体で物語は描かれる。正直、この文体で、物語を書かねばならないのか、最後までわからなかった。また、最後に近くなり、宇佐見が息切れをして、標準の文体になってしまっていたことも、宇佐見は無理しすぎと感じてしまった。
主人公のうーちゃんは19歳。父親の浮気が原因で、離婚した母親に連れられ実家に帰り、そこで弟、従妹の明子と一緒に住む。明子は母親夕子が亡くなったためひきとられていた。
母親は、父親依存症で、父親がいなくなると、酒におぼれ、完全に精神をこわし、自傷行為を繰り返し手が付けられないようになっていた。祖母、うーちゃんの母親は、先に生まれた夕子が一人で不憫で可愛そうだからしかたなく生んだという。
仕方なく生まれてきた母親から生まれたうーちゃん。だから、母親が自傷行為をして身体を傷つけ痛がると、同じようにうーちゃんも痛くなる。母親がお腹が痛くなるとうーちゃん、も痛くなる。
それでうーちゃんは思う。救いようの母親を造ったのはうーちゃんなのだと。
母親がガンの手術をする前日うーちゃんは熊野に普通電車に乗り、生まれ変わった新しい母親をうーちゃんが造るために旅立つ。熊野には新しい子供を造ってくれる神様がいるのだ。その熊野で、うーちゃんは強烈な腹痛に襲われる。出産の痛みか?しかし、それは単なる生理痛だった。
母親の手術は成功したが、うーちゃんや弟を生んだ子宮は無くなっていた。
物語はここで終わる。うーちゃん一家のその後はわからない。でも幸せになる予感は微塵も無い。
正直、この作品のどこが良いのか理解できなかった。
ランキングに参加しています。ぽちっと応援していただければ幸いです。

| 古本読書日記 | 06:02 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑