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「少年譜」 伊集院静 

伊集院静 「少年譜」(文芸春秋)
今そこにあったと思っていたのに、ゆっくり見直すともうなくなってしまったものがある。そんなものを描くと伊集院は見事なタッチを提供する。
鍛冶屋、そうそう寿司屋の職人は絶対下駄ばきでなくては。下駄もどこかへ消えてしまった。
蛇の目傘、熊手、ハエたたき、たき火、竹のものさし、準急列車、いやいや急行列車さえ。
そして本当に無くなったのが「少年」。
少年時代なんて歌があるが、その少年は今どこにいるのか。ランニングシャツに虫取り網を持って、入道雲にとびこんでゆく。修行なんて言葉が生きていて、寿司屋であかぎれた手と泣きながら頑張っている少年。
 この短編集は確かにいた少年を私たちにみせてくれる。

by はなゆめ爺や

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