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荻原浩   「極小農園日記」(毎日文庫)

 荻原初めてのエッセイ。

このエッセイで知ったのだが、荻原はオギワラ。多くの人が苗字が萩原ではないかと錯覚しているようだが、荻原と萩原ではオギとハギは字が異なる。恥ずかしい話だった。そうなんだ。

さて、荻原、自宅に小さな庭があり、その中の畳2畳ほどの広さのところに農園を作り野菜栽培にのりだす。

 連作障害というのがある。同じ土地で毎年、同じものを作れない野菜がある。土壌で必要な養分をたくさん野菜が吸うので、連作ができないのである。このことは知っていたのだが、一年おきに同じ野菜を栽培すればよいとずっと思ってきた。

 しかし、このエッセイによると、それは違っているようだ。
カブは1~2年、キュウリは2年~3年、トマトは4~5年、ナスは6~7年間をおかないとダメなのだ。

 私の家の近くで90歳のお婆さんが、野菜を栽培しているが、そんな周期で栽培地を変えているようには思えないんだが・・・。ひょっとしたら、栽培前に土壌を変えているのかもしれない。

 荻原さんソラマメの栽培もしている。ソラマメはあまり汎用的な食材ではなくて、ビールのつまみか、中華料理」に入れるくらい。しかも、色んな野菜をたった2畳ほどの広さの菜園で栽培しているのだから、ソラマメ栽培も数本。

 この栽培がやっかいなのだ。すぐアブラムシが寄生する。アブラムシがじわじわと茎を弱らせる。そのアブラムシの退治が大変。

 退治には牛乳を霧吹きで吹き飛ばすのが効果がある。ところがこの霧吹きが詰まる。しかたないので、牛乳を口に含んで、バーとまく。

 菜園の隣には、普通の通りがある。道行く近所の人が何を狂ったことをしているのだろうと怪訝な顔をして通る。それがとても恥ずかしい。

 そんな思いをしてまで、収穫しても、獲れる量は少ない。でも、美味しくビールを飲むためには、そらまめが絶対必要。

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| 古本読書日記 | 05:47 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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