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恩田陸   「上と外」(下)(幻冬舎文庫)

 この物語では、恩田さん得意のファンタジー、アドベンチャーワールドが縦横無尽に展開する。

何しろ、クーデターにより、ヘリコプターからジャングルに放り出され、獰猛なヒョウが王として君臨する「王の部屋」への侵入、そこで行われるマヤ儀式による成人式、そして王との対決、更に、大地震、火山の大噴火と次々大災厄が発生。

 この変化についてゆくためには、頭脳や目線が作者恩田さんと同じでなければ、起きていることが理解不能となる。

 さっと、物語の場面を読み次へ進むのだが、目の前の画面が頭に入っていないため、再度前に戻り、恩田さんに見えている画面を確認する。こんなことをやっていると、起伏の激しい、次々に展開してゆく作品のだいご味が伝わってこない。

 想像力、記憶力の衰えた自分には、こういう作品はもう無理のような気がしてきた。
読み終わって溜息しかでない作品だった。
 そして年老いたことに強い悲しさを感じた。

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| 古本読書日記 | 05:52 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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