芦原すなお 「山桃寺まえみち」(PHP文芸文庫)
芦原さんの直木賞をとった「青春デンデケデケ」は本当におもしろかった。この作品は直木賞受賞後に書いた最初の作品。
山桃寺まえみちにある小さな居酒屋「福乃」のママ ミラちゃんは現役の大学生。この「福乃」をやっていたお祖母ちゃんが体調を壊したため、一年間大学を休学してミラちゃんがママとなり切り盛りをしている。
その一年間、へんちくりんな客を中心に、ミラちゃんと交わった人々の交流を描く。
ミラちゃんの父親は小説家になると言い、離婚をして家族を放って失踪する。それで母親は再婚する。義父は真面目な人である。
この真面目な義父が突然、ミラちゃんに大事な相談があると電話をよこす。普段全く交流がないのに。それで喫茶店で会うことになる。
義父が言うには、実は職場の囲碁クラブの同僚たちと2泊3日の旅行に行ってきた。
その時、宴会でコンパニオンが入った。その一人と、宴会後、ホテルをでて海辺まで散歩にでかけた。でかけると、コンパニオンが体をあずけてきた。そしてしばらくすると、キスをしてきた。仕方なくそのキスを受ける。
もうしばらくすると、今度は義父が我慢できなくなり、コンパニオンにキスをした。
気が付くとその先はホテル街だった。それで成り行きにまかせてホテルにはいり性行為をした。
自分はミラのお母さんと結婚したとき、絶対妻は裏切らないと誓った。しかし自分は妻を裏切った。懺悔の気持ちが一杯。自分はどうしたらいいのだろうと。
こんなことを娘に相談する男性がいるわけない。
しかも、ホテルにはいるまでの行為を微細に語る。仮に相談するにしても、妻にたいして裏切り行為をしたの一言だけでいい。
微細に言ったのは、堅物の義父が、自分に起こった興奮事を誰かに喋りたくて我慢できなかったからだ。何か男の勲章のように。義父はこれから、ありとあらゆる人を捕まえて、
この話を大げさに脚色して、気持ちをいれて喋るだろう。
芦原さんは、恋や不倫になれない男を本当にうまく表現している。
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山桃寺まえみちにある小さな居酒屋「福乃」のママ ミラちゃんは現役の大学生。この「福乃」をやっていたお祖母ちゃんが体調を壊したため、一年間大学を休学してミラちゃんがママとなり切り盛りをしている。
その一年間、へんちくりんな客を中心に、ミラちゃんと交わった人々の交流を描く。
ミラちゃんの父親は小説家になると言い、離婚をして家族を放って失踪する。それで母親は再婚する。義父は真面目な人である。
この真面目な義父が突然、ミラちゃんに大事な相談があると電話をよこす。普段全く交流がないのに。それで喫茶店で会うことになる。
義父が言うには、実は職場の囲碁クラブの同僚たちと2泊3日の旅行に行ってきた。
その時、宴会でコンパニオンが入った。その一人と、宴会後、ホテルをでて海辺まで散歩にでかけた。でかけると、コンパニオンが体をあずけてきた。そしてしばらくすると、キスをしてきた。仕方なくそのキスを受ける。
もうしばらくすると、今度は義父が我慢できなくなり、コンパニオンにキスをした。
気が付くとその先はホテル街だった。それで成り行きにまかせてホテルにはいり性行為をした。
自分はミラのお母さんと結婚したとき、絶対妻は裏切らないと誓った。しかし自分は妻を裏切った。懺悔の気持ちが一杯。自分はどうしたらいいのだろうと。
こんなことを娘に相談する男性がいるわけない。
しかも、ホテルにはいるまでの行為を微細に語る。仮に相談するにしても、妻にたいして裏切り行為をしたの一言だけでいい。
微細に言ったのは、堅物の義父が、自分に起こった興奮事を誰かに喋りたくて我慢できなかったからだ。何か男の勲章のように。義父はこれから、ありとあらゆる人を捕まえて、
この話を大げさに脚色して、気持ちをいれて喋るだろう。
芦原さんは、恋や不倫になれない男を本当にうまく表現している。
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