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寺井広樹     「電車を止めるな!呪いの6.4km」(PHP文芸文庫)

 千葉の銚子電鉄は銚子駅から外川駅まで、たった6.4KMを走る小さな地方の私鉄。

毎年大きな赤字をだし、倒産寸前の会社。この路線に最近、子どもの幽霊が出没することが話題になり、これを逆手にとって、深夜に電車を走らせ、色んな幽霊を登場させ、これをネットで配信してお客を呼び込もうという企画を実行する。もちろん幽霊は、社員が変装してでるのである。最初はこの作戦上手くいくが、途中でやらせがわかり、最悪な状況となる。
しかし、ここで本当の子供の幽霊が登場し、物語は俄然面白くなる。

 この作品は同名の映画のノベライズかした作品。

 実は、銚子鉄道、本業は米菓製造。菓子製造会社が鉄道事業をやっている。「ぬれ煎餅」なる菓子が大ヒットして、会社全体の売り上げの7割を稼ぎだしている。最近は「ぬれ煎餅」の売り上げが頭打ちになってしまったので「まずい棒」という菓子を売り出し、販売を促進している。

 菓子の多くが、鉄道路線の店で販売しているため、銚子鉄道に誘客せねばならない。
この銚子鉄道はしょっちゅう路線廃止の危機に陥り、その度に社長のアイデアと従業員の活躍、さらに暖かい鉄道ファンの応援で乗り切ってきた。

 この作品もその一環で、銚子鉄道存続のために企画、作成された映画だ。
映画は見てないが、何でもひどい映画で、学生のサークルが作成したレベルの映画だそうだ。

しかし、驚くことに、映画が終了すると、観客から一斉に拍手が沸き起こった。
 銚子鉄道を愛するファンの心は熱い。

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| 古本読書日記 | 06:38 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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