fc2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

星新一    「ノックの音が」(新潮文庫)

  すべての作品が「ノックの音がした。」から始まるショート ストーリー集。
どの作品もユニークで面白い。その中の「現代の人生」をとりあげる。

 主人公の山下友彦は27歳の男性。深夜、ベッドに入って眠ろうとしているが底深い悩みに襲われ全く眠れない。

 そんなとき玄関のドアを叩く音がした。それは鳴りやんだが、しばらくすると窓を揺さぶる音がする。驚いて布団にうずくまっていると、窓から男が侵入してきた。

 そして男は自分は泥棒だと言って、刃物を突き付けて金をだせと脅す。
友彦は「見ての通り、盗めるような物は何もない。なんでもいいからすきな物を、持っていってくれ」という。

 泥棒は部屋を探すが何もない。けちな部屋にはいってしまったと嘆く。そして友彦をみて
「顔が青白い。彼女にふられたという顔だな。」という。
友彦が「その通り。もう生きていてもしょうがないという気持ちだ。」と答える。

しばらくすると、また玄関をたたく音がする。
そして「警察です。山下さんドアを開けてください。」と声がする。

泥棒が驚く。友彦が言う。
「何もいいませんから、洋服ダンスに隠れてください。」
「そんなことを言って、俺を警察にさしだすつもりだな。」
「そんなことはしませんよ。そんなに疑うなら私が洋服ダンスにかくれます。あなたが山下になればいいじゃないですか。」と言って山下は洋服ダンスに隠れる。

 山下になりすました泥棒が、玄関をあける。
「山下ですが、何かあったんですか。」
警官がはいってきていう。
「女性の水死体があがりました。山下さん、殺人で逮捕します。」
泥棒は殺人犯で連行される。

 ウィットに富んでいて、楽しい作品だ。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ<

| 古本読書日記 | 06:34 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT