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坂木司    「ウィンター・ホリデー」(文春文庫)

 私の学生時代までのテレビドラマは、家族ドラマが中心。家族や下宿人、お手伝いさんはそれぞれ個性的な人がいて、驚くような行動をする人もいるが、ベースはすべての登場人物は善人。苦悩の中にあり、世間から排斥されているような人は登場しない。家族は一番基本。そこからはみでることは無く、最後は元気でみんなまとまるというドラマだ。

 主人公の沖田大和はクラブ ジャスミンでホストとして勤めていたが、そこを辞めて今は宅配便会社の配送員の仕事をしている。 主人公の名から連想されるが、今のヤマト運輸の「宅急便」が意識されている。この作品では「ハチさん便」というサービスになっている。
 さらに大和には由紀子という恋人がかっていて、その由紀子との間に進という子供がいる。

 この進と公園で大和と進が遊ぶ場面がある。

「ほうら!」
かけ声をかけて、俺はさらに進を持ち上げる。手を痺れさせながら、頭上の進に笑いかける。
「何これ!お父さんあはは!」
「何って、あれだ、ほら」
たかいたかい。
「それとあれだほら。」
ひこうき、ぶーん。
「ついでにおまけで」
ぐるぐるぐるー。

かってのホームドラマの映像が目に浮かんでくる。

 そして最後にこの作品の仕上げの言葉が書かれる。
届けたい。気持ちを、物を、言葉を。

作品を読んでいて少し気恥ずかしくなる。自分は長い人生随分ひねくれちゃったなあと感じる。

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