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今邑彩  「七人の中にいる」(中公文庫)

主人公晶子は軽井沢でペンション「春風」を経営している。明後日に常連客が集まって、晶子と中条郁夫との結婚披露パーティを開いてあげることになっている。その矢先に21年前のクリスマスイヴの日、葛西産婦人科医一家殺害をした実行犯に対して復讐するという脅迫状が舞い込む。

 実は、21年前高校生だった昌子は同級生洋一の子供を身ごもっていた。困って不良の同級生肇に相談すると、葛西産婦人科に押し入り金を盗み、出産費用にしようと言う。そして

当日葛西家に忍び込み、お金を奪う。葛西医師は押し入った3人のことは他言しないことを約束するが、信用できないとして、肇は葛西家族、お手伝いさんを皆殺しにする。その際当時5歳だった孫の一行だけは、2階の部屋にいて殺害を免れる。

 この一行が、復讐の脅迫手紙を昌子の元に送ってきたのである。

昌子は高校を卒業し洋一と結婚して、強奪したお金で軽井沢で売りに出ていた別荘を購入してペンションに改造して経営を始めた。

  殺害で主犯だった肇は、復讐者により昨年ある倉庫内で殺され、夫洋一も殺され、残りは晶子だけになっていた。晶子は洋一の死後、ペンションの客だった中条郁夫と再婚した。
 ペンションに集まった以下の七人の中に、復讐者一行が関係者の中に潜んでいて晶子殺害を企んでいる。

 会社経営者三枝夫妻、会社員影山夫妻、作家見城、プログラマー北町、元刑事佐竹。
昌子は元刑事佐竹に脅迫状の送り主は誰かを突き止めるように依頼する。

 佐竹が調査すると、三枝夫妻は旅行者台帳の住所に住んでいなかったり、影山夫妻は不倫中で、夫妻にはなっていなかったり、ペンションの飼い犬が毒殺されたり、昌子が睡眠薬で眠らされたり、奇妙なことがおこったり、わかったりする。この過程の描写はホラーがかり手際はすばらしい。

 今邑さんの作品は最後いつもとんでもない人が犯人にはならないので、この7人には犯人はいないだろう、多分この人が犯人だろうと想像して読み進む。そして殆ど想像通りの結末になった。 ただ7人の中に共犯者がいたが。

文章が読みやすく、今邑作品は極上のエンターテイメント作品ばかりである。

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| 古本読書日記 | 06:15 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

読んでみたくなりました。

ネタバレせず内容を詳しくのお手本のような中身の気になる読みたくなる書評でした。

ですがどうしても一つだけ。

晶子なのか昌子なのかはっきりしていただきたいです。

| べリチェリ | 2021/04/14 00:08 | URL | ≫ EDIT

Re: 読んでみたくなりました。

コメントが遅くなり恐縮です。今村さんは女性のミステリー作家です。少し登場が早すぎました。味わいのある作品が多いのですが、作家としては恵まれず、アパートで亡くなり、発見されるまで7日間かかりました。しかし、読んでほしい作家です。

| はなゆめ爺や | 2021/05/03 06:01 | URL |














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