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黒木亮   「獅子のごとく」(下)(幻冬舎文庫)

 日本では接待攻勢で商売を獲得するというのは一般的だが、同じことはアメリカでも。そしてアメリカのほうがその規模が違う。

 芸能プロダクションと契約して、タレントをホテルに派遣するなんてことは当たり前。高級マンションまで提供する。

 物語では主人公の逢坂が接待相手を乗せて高速で都心に帰る。1500万円するポルシェ。客がポルシェを褒める。するとそのポルシェを客にあげるという。断る客の家にポルシェを乗り捨てタクシーで帰宅する。

 ウィスキー会社の副社長に逢坂が言う。
「副社長にゴルフ場をさしあげたいんですが。」
「いやもう私は会員権は持っていますから。」
「会員権じゃなくて、ゴルフ場そのものをあげます。」

こんなことを日本ですると背任罪になるのだが、外資投資会社のパートナーはすでに数百億円の資産を保有していて、こんな接待を日常行為のようにするのである。

 東立銀行(モデル第一勧銀)から転出した帝都鉄道(モデル西武鉄道)の社長檜原(モデル西武会長後藤)と逢坂の戦い。武蔵野鉄道が西武の旧一族の株を買い占め、檜原を西武から追放しようとする。バックにいるのは私鉄関西大手の浪花電鉄。この買い付けの仕掛け人が逢坂率いるエイブラハム・ブラザーズ。

 逢坂も強引で、犯罪スレスレの手法が目立ち、パートナーから追放されそうな状態。
そこまで、読者をひっぱり、逢坂、檜原どちらが転落するかと気をもんだが、最後はあいまいで不満が残る。

 それは仕方ないのか。檜原モデルの後藤も71歳にして今だに西武の会長で健在 逢坂モデルの持田もゴールドマン・サックスの日本法人社長で健在なのだから。

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| 古本読書日記 | 06:31 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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