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知念実希人   「優しい死神の飼い方」(光文社文庫)

 人間は必ず死ぬ。死ぬときに世の中に未練があり、それを残したまま死ぬと、なかなか死後、天国に行くことができず、地縛霊となって現実の世界を、未練が無くなるまで彷徨う。

 主人公のレオは、天国の主の命令で、死が目前の人の未練のなかに入り込み、その未練を解決してあげ、心おきなく天国の主のもとへいけるようにしてあげる任務を行う。

 癌でホスピスに入院して死を待つ状態の内海は画家を目指していたが、いくら描いても、全く世間からは反応がなく苦境に陥っていた。

 そんな時、真夜中に全身を黒マントで包み、サングラスをした親子がやってきて、子どもが内海の風景画をみて「キレイ」と感動する。父親はこの作品を、5万円で購入すると言う。
 初めて、絵が売れた。

その後、内海の絵はある大きな賞をとり、絵も売れるようになる。ある日画商の店にゆくと、男がこの絵を買ってくれと持ち込んでいる。埃だらけで汚れた絵。こんなものは買えないと店主が断る。内海は驚く。その絵は、黒マントとサングラスの子が購入してくれた絵だ。それが何でこんなに薄汚くなって、画商の店に持ち込まれたのだ。このことが内海の最大の未練だ。これが解決しないと、死んでも死にきれない。

 この内海の記憶にレオの魂が入り込み真相を追求する。そして、黒マントの父親は殺され、息子は行方不明になっていたことがわかる。

 ここで私たちは知らない特殊な病気が登場。真相がわかり、内海は未練なく死に向かう。
物語の発想は面白い。だけど解決に知らない病気をもちこむところは、煙にまかれたようで、どうも釈然としない。

 収録されている作品の中から、印象に残った「死神、芸術を語る」という作品。

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| 古本読書日記 | 06:38 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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