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知念実希人  「レゾンデートル」(実業之日本社文庫)

 知念のデビュー作。
末期がんで数か月しか余命のない医師、岬雄貴が殺人鬼になり人殺しを次々起こす物語。

 この物語の重要な点は3点。

「切裂きジャック」と言われる殺人鬼が2人いて、一人は医師岬だが、岬に殺人の指示を与えるもう一人の「切裂きジャック」がいること。二人のうち一人が何かあった時の保険のために、もう一人の「切裂きジャック」を用意しておく。

次は当然殺人鬼である「切裂きジャック」が2人いるなどと想像できない、捜査本部。「切裂きジャック」は2人いると主張する松田公三は問題外として孤独な捜査を強いられること。

 それから、死についての岬が研修医時代の時の先輩医師の言葉。
「死ぬとき人間はな、いろんな顔をするんだよ。滅茶苦茶に苦しそうな顔するやつもいれば、泣いたような顔になるやつもいる。あと驚いたような顔もな。けどな、時々、笑顔で逝く奴がいるんだ。死ぬ瞬間で意識も失って、体は悲鳴あげてるのにだぜ。そういうやつらはな、みんながみんな、人生に満足してるんだよ。やるべきことはやった。人生に満足してるんだよ。」
 死ぬ年齢など関係ない。この世に未練を残したらいけない。

実感が無いけど、そういうものかなあとは漠然と思う。未練ない死というのは知念の作品にはよくでてくる。知念の信念のように思われる。
 そして最後「切裂きジャック」の正体には驚いた。読んで確認して。

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| 古本読書日記 | 06:35 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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