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月村了衛    「土漠の花」(幻冬舎文庫)

 ソマリアでの海賊対処行動に従事するジブチの自衛隊活動拠点に、有志連合海上部隊の
連絡ヘリが墜落する。墜落場所は連合部隊の活動拠点から70km南のジブチ、ソマリア、エチオピアの3国が近い国境地点。

 本来なら所属するアメリカ軍が捜索にあたるべきところだが、米軍はイスラム武装勢力アルシャバブ相当作戦の真最中であり、更に海賊対処活動で事故が多発し、人員がさけないということで、自衛隊に捜索活動の依頼がある。この活動は憲法、安保法に違反しているが人道上の活動として自衛隊が捜索にあたることになる。

 自衛隊が捜索活動していると女性3人が助けを求めてやってくる。彼女たちを追ってきた兵士と戦闘になり、自衛隊にも犠牲者がでる。彼女たちも2名が犠牲になる。

 生き残った女性はアスキラと言い、ピヨマール・カダン氏族のスルタンの娘。ソマリアは氏族集団の集まりの国。実はピヨマール・カダン氏族の領地に石油が埋蔵されていることがわかる。これを奪おうとイスラム過激派アル・ジャバブと最大勢力を持つワーズデーン氏族が組んで、ピヨマール・カダン氏族を殲滅しようと戦争になる。アスキラたちはそこから逃走。それをワーズデーン氏族が追いかけてきたのである。

 そこで生き残ったアスキラと自衛隊員7名が活動拠点までの70kmでワーズデーン氏族と過激派アル・ジャバブとの死闘が始まる。

 全編その戦いの描写で、それは凄いもので、面白いのだが、何だか劇画を見ているようで現実感が無い。こういう物語にありがちなのだが、相手はものすごい大量の兵士でせめてくるのだが、いくら銃撃しても自衛隊員にはなかなかあたらず、自衛隊員の銃弾は相手兵士に当たり、相手に夥しい犠牲者ばかりがでる。もちろん数名の自衛隊員の犠牲者はでるが。
 中東でも、紛争は続くが、石油資源を背景に裕福で強い国が多くある。
アフリカにもシェラレオネのダイヤモンド、ボーキサイト、アンゴラのダイヤモンドと石油、コンゴのダイヤモンドと銅、コバルト、リベリアの鉄鉱石と資源国があるのだが、その資源のために紛争が絶えず、貧しい国になってしまう。その現状をアスキラが嘆く。

 この作品を読むと、何かアフリカは悲しい。

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| 古本読書日記 | 06:36 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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