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片桐はいり   「わたしのマトカ」(幻冬舎文庫)

 旅行好きの女優片桐はいりが出演する映画「かもめ食堂」の撮影のため訪れたフィンランドで出会った出来事を綴った旅行エッセイ。

 片桐さんは、独立心が旺盛だ。ホテルの部屋にとどまることはなく、たった一人でどんどん行動する。路面電車にも乗るし、鉄道にも乗る。夜のクラブ、ディスコにも連れ立つことなくたった一人でふらっとはいり遊ぶ。ちょっとこんな自由な行動をする女優さんはみたことがない。

 会社生活をしていたとき、オランダによく仕事で行った。事務所で仕事をしているオランダ人がタイプをしている。危険だ。と英語で打つ。「dang」と打ったところで就業終了時間17時になる。すると事務員の人は、そこでピタと仕事をやめ、机の上はそのままにして帰る。そして次の日の朝、何もなかったように続の「arous」と打ち出す。これを見た時にはびっくりした。

 日本での撮影は一日30カットを撮るのは当たり前で、朝から深夜まで撮影は続く。カットとカットの間は、裏方の人が次の舞台を準備して構え、カットが終わると即舞台設営、衣装の着替え、化粧などが切れ目なく流れ作業のように行われる。トヨタの工場のようだ。

 フィンランドでは8時間と労働時間は法律で決められそれ以上は割増。更に夜10時を過ぎると昼間の倍の割増が支払われる。これも法律で規定。

 しかも6時間連続労働した場合は、必ず長い休憩をとることも法律で義務付けられている。例えば休憩が一時間とすると、俳優や監督、カメラマンなどは6時間たつと即休憩に入れるが、裏方は舞台を片付ける作業が残る。それが終わり1時間の休憩にはいる。その後裏方は1時間後に次の舞台の設営にはいる。

 ということは、俳優や監督は殆ど2時間の休憩となる。フィンランドでは一日の撮影で
3カットしか最大撮影できない。

 労働者が優遇されている。これで国が成り立つのなら、フィンランドに生まれたかった。

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| 古本読書日記 | 06:12 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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