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知念実希人   「白銀の逃亡者」(幻冬舎文庫)

 かってウィルス感染病でパンデミックを起こした、DoMS。その後ワクチンが開発され発症者は激減、騒乱はおさまったが、DoMSから生還した人々に大きな体の変化が起きた。異常に聴覚が発達することと、筋肉が発達することだった。

 この人たちをヴァリアントと呼び人間とは区別して、危険ということで「憩いの森」という施設が作られ隔離された。

 この物語、異常な力をもったかっての感染者は人権があるから隔離を解くよう要求する人々と、異常な力を持つこと自体が人間とは言えず、人権は無いという考えとの対立を焦点にして展開している。

 総選挙の前、「憩いの森」からのヴァリアントである脱走者が、ある家に侵入。そこで17歳の娘を強姦。まだワクチンが未開発だったため、娘はDoMSになり、その後死亡する痛ましい事件が起きる。
そのためヴァリアントの人権尊重を主張した与党が選挙で大敗。ヴァリアント隔離を主張した野党が大勝する。

 それから4年後、また総選挙がある。この時「憩いの森」から脱走したヴァリアントと強姦で捕まったが刑務所を脱走したヴァリアントが結託して、選挙戦公開番組に突入して、強姦事件の真相を暴露して、ヴァリアントの解放を求める。これにより、かっての政権与党が選挙に大勝し政権に返り咲く。

 ここがわからない。冷静に考えてみて、ヴァリアントの恐怖は人々が払拭できていないしその異常な力で刑務所を脱走した人間の主張がそんなに簡単に社会に受け入れられるとは思えない。
 物語の結びが雑すぎると感じた作品だった。

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| 古本読書日記 | 05:53 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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