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真梨幸子    「向こう側のヨーコ」(光文社文庫)

 この物語は、恋愛作家として成功している作家陽子と夢にでてくる本来自分がたどっただろう人生を送っている別の陽子、二人の陽子の人生を別々に描く。2つの陽子の物語がだんだん一つに収斂され、その中で殺人事件が起こるというホラー兼推理小説である。

 小説家の陽子は永福陽子。一方夢にでる陽子は大森陽子。大森陽子は主婦で夫は大森健一。広告代理店に勤めている。2人には大森翔という息子がいる。

 物語の鍵となるのは、2つのそれぞれの物語に登場するケンと称される3人の男。小説家永福陽子の愛人のケン。それに、主婦大森陽子の夫大森健一。それと大森陽子を手籠めにして詐欺事件に取り込むサロンのホスト役の美男の金城賢作。

 この物語で、鍵になるのが、金城賢作が主婦大森陽子を人気ブロガーとして作り上げてゆくところ。よく知らなかったがブロガーには年収億円を稼ぎ出す人もいるそうだ。アクセスが多いブロガーのブログにはたくさんのアフィリエイト広告が設置されていて、それがクリックされたり、広告商品が販売されれば、ブロガーに一定のお金が入る仕組みだ。

 そのためには、ブロガーは毎日何回もブログを更新しなければならない。策動者の金城は、主婦である大森陽子のブログにセレブであるような装飾品、豪華住居の写真、陽子とエリザベス女王のツーショットの合成写真を貼り付けたりする。また、故意に炎上するような内容をブログに載せたりする。

 子供が、パソコンやスマホ、ゲームにはまり社会問題となっているが、お母さんがパソコン、ブログにはまり、息子の翔が夜中に家をでても、お母さんは子供どころではない、パソコンにはりつき離れない場面にはぞっとした。

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| 古本読書日記 | 06:05 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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