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雫井脩介    「犯人に告ぐ(2)(下) 闇の蜃気楼」(双葉文庫)

 世界では、幼児、子供の人さらいが、当たり前のように起きている。しかし日本では誘拐事件は殆ど成功することがない。その一番の理由は、身代金引き渡しがうまくいかず、結果誘拐された子供が最終的に遺体となって発見されるからである。

 この物語は、振り込め詐欺を生業としている天才詐欺師が誘拐計画をたて大金を奪取しようとする物語。

 資産家の子供が誘拐される。そんな場合、被害者家族にとっては、子供が何の被害がなく、家族にもどされることが最も大切なことである。そのために、身代金をとられることは構わない。

 ここが警察の目的と異なる。警察は何があっても犯人を捕まえること。

まずは手始めに、同族会社のボンクラ2代目社長を誘拐する。そしてボンクラ社長に1千万円の身代金を要求する。ボンクラ社長は個人的に管理している口座から部下にお金を用意させ、犯人に手渡し釈放される。

 警察は、警察の捜査に逃げきれないと悟った犯人が、身代金奪取を諦めて人質を解放したと公の場で嘘の説明する。

 淡野は、この警察の対応を試して、ある老舗菓子メーカー社長の息子を誘拐する。そして表向き身代金は3千万円にするが、実際は1億円。

 3千万円は社長が紙袋にいれて犯人の指定場所まで持ってゆく。同じ時間、社長の秘書が1億円の金塊を持って別の場所へ持ってゆく。

 もちろん3千万円の引き渡し場所には犯人は現れない。しかし、警察の捜査とは異なり密かに犯人と別取引をしたことがばれた時の会社の評判の悪化することを恐れた社長が犯人との密約をギリギリのところで警察に暴露。淡野の身代金奪取は失敗する。

 しかし淡野は失敗を見越して次の計画を用意していた。
この計画は、新米女性刑事の偶然の行動により発覚し失敗する。
警察と淡野の戦いに緊迫感があり、面白い。

「犯罪はアート」と豪語する淡野と警察をもっと読みたくなる。

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| 古本読書日記 | 06:36 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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