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今日の一冊 「象の白い脚」松本清張

松本清張  「象の白い脚」 (文春文庫)
ベトナム戦争は誰も知らないものはいないが、ベトナム戦争終結少し前から行われたラオスのベトナムと同様な戦争についてはほとんど知られていない。
 アメリカはベトナムが共産化し、インドシナのとりでとしてラオスの共産化を防ぐことに懸命になった。中国やソ連が支援しているとされていたパテトラオという共産軍ゲリラがラオス北部を制圧虎視眈眈と首都ビエンチャン攻略を狙っていた。
 ところがこの内戦は全く不思議な内戦だった。
この内戦にアメリカは6万人の軍隊を派遣したことになっているが、実際は500人程度だったそうだ。どうしてこんなことになるのか。これは6万人の軍人手当給与の殆どをラオス及びアメリカ高級軍人、官僚、政治家及びパテトラオに配るためだった。当時国民一人当たりのアメリカの海外援助額はラオスが世界一だった。
 こんなわけだからまともな戦争をするわけがない。マスコミは危険だからということで紛争地域に立ちいることを許されず、ときどき軍幹部が紛争地域からでてきて、今日は大きな戦闘があり、何人もが亡くなった、と言う。それが世界中に発信され内戦激化という大きなニュースとなる。
 そうすれば更に援助が増える。政府軍も共産軍も戦争状態をやめられない。
もうラオス国じゅう、正しいことなど全く存在しなくなる。すべてが悪だけになる。
 こんな状況に、巧妙な麻薬取引。第2次大戦の残滓が重なり合って、非常に深い物語になっている。

by はなゆめ爺や

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