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澁澤龍彦   「女のエピソード」(河出文庫)

 古今東西の有名女性のエピソードを洒落たタッチで描いたエッセイ。

女性の美の理想、女性の中の最も女性らしい女性は、それはギリシア人が考えた女神ヴィーナスである。伝説によればヴィーナスは海の泡から生まれた。その後西風に送られて、キプロス島に流れ着く。だから名高いボッティチュリの絵でみられるように、素裸で貝殻に乗って、海から現れる。

 ヴィーナスは完璧な女性。しかし、ヴィーナスには鍛冶の神ヘパイトスという夫がいた。
ヘパイトスは老人で醜男だった。

 だからヴィーナスはたくさんの男と関係した。

 あるときヴィーナスは、夫の目をかすめて、美男の軍神アレースと恋をする。これを知った夫ヘパイトスは怒り狂い、クモの糸のように透き通った、魔法の網をこしらえ、これを寝室のベッドにしかけた。ヴィーナスとヘパイトスまんまとひっかかり捉えられる。

 このクモの糸こそが貞操帯として史上初めて使われたものだと言われている。

哲学者プラトンはヴィーナスを「処女のヴィーナス」と「娼婦のヴィーナス」と2つの分けて論じている。

 女性の愛は、」処女と娼婦、この二つの極のあいだで揺れ動くものであり、一方女性を求める男性も、この両極端にひとしく魅惑されるとプラトン、澁澤は論じる。

 処女か娼婦にしか女性の価値は無い。こんなことを言ったら今の世では叩きつぶされる。

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| 古本読書日記 | 06:46 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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