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佐藤多佳子   「夏から夏へ」(集英社文庫)

 今から一世代前の陸上400mリレー。日本の短距離リレーが世界の注目を浴びだしたころの取材記。2007年、世界陸上大阪大会で日本新、アジア新を樹立。ここから次の北京オリンピックまでの、選手の練習を追う。

 当時の選手。
第一走者:塚原直貴 第二走者:末續慎吾 第三走者:高平慎士 第四走者:朝原宣治
2007年大阪世界陸上の予選で38秒21で日本新、アジア新を樹立。

当時4人は、大阪のビジネスホテルの宿泊していた。ドーピング検査などがあり、ホテルへ戻ったのが深夜。
 日本新をたたきだし、今夜は少し贅沢をしよう。と互いに言い合って入った店がうどんの「なか卯」。今夜は贅沢に牛丼だ。
驚いた、日本代表のスプリンターが「なか卯」の牛丼かよ。次の日の朝食もしめしあわせて「なか卯」でざるうどん。

次の日の決勝は、大阪長居競技場が満席になった。陸上競技ではめずらしいことだった。
結果は5位。それでも世界大会で5位とはすごいことだった。

 私は、駅伝やマラソンにあまり興味が無い。テレビでの解説が技術論でなく、厳しい走り込みをして鍛えたとか感動を呼び起こすような中継ばかりなのが受け付けない。

 最近はアメフトや体操、レスリングで指導者の従来型指導で問題を引き起こすことが多くなった。

 この取材記でも、名門東海大学陸上部が寒風吹きすさび、砂嵐が舞い上がる湘南海岸を真冬に練習する様子が描かれている。

 この練習は、根性を鍛えてやるというようなもので、何を目的にしているのか全くわからない。また塚原を育てた高校の北澤監督。ひたすら猛練習。たるんでいるとビンタをとばすこともしょっちゅう。技術指導など殆ど無い。

 まだまだ日本では、こんな指導が行われているのかとため息がでる。
高平は、日本の練習指導を嫌って、ドイツやテキサスに指導者を求めて行く。これからは、外国の指導者が育てた選手がスポーツでは活躍するように思う。


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| 古本読書日記 | 06:13 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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