滝羽麻子 「ふたり姉妹」(祥伝社文庫)
痛いなあ。
主人公聡美は大手食品会社に就職、商品企画部に配属される。配属された課には、聡美の他は女性は50歳くらいの人がひとり。企画は会社の要の仕事、新商品の開発をする部門だ。
聡美は寝食を忘れて、他の課員ともに仕事に打ち込んだ。
そこにサナエが異動でやってきた。聡美は、5年前の自分を思い出して、サナエに一生懸命仕事を教える。サナエは頭もよく仕事の能力も優れていて、有用な人材となる。
サナエは聡美より若く可愛らしいので、男性の注目になる。用もないのに、部長から課長まで男性がやってきては、バカ話をしてゆく。何しろ若い女性社員がめずらしくて、他の部門からも男性がやってくる。
それにサナエは愛想よく、いちいち微笑みながらつきあう。
聡美が叱責する。「声をかけてくる男は、仕事の話は無いの。いちいち反応することはない。
仕事が忙しいからと断りなさい。」
サナエハ「そんなに気になりません。」
聡美は「あんな男性たちに関わってはいけません。仕事に集中、集中。」
サナエは少し不満顔になったが「わかりました。」と答える。
それから、叱責が効いたのか、サナエは男性の声かけに「仕事が忙しいので」と無表情に断るようになる。
聡美が中心になって開発した商品のテレビCMもいよいよ放映。さあ、商品を売りにだすというときに聡美は部長に呼び出される。
「プロジェクトのメンバーを見直そうと思っている。サナエさんがこれ以上続けられないと言っている。」
聡美は「サナエさんが抜けるということですか。」
部長は「サナエさんは君とは仕事ができないと言っている。抜けてほしいのは君なんだ。」
聡美は理解ができない。これから新商品の販売を開始する。私が抜けるなんて。
「仕事はチームでやるものなんだよ。」
そして聡美は、販売促進部に異動して、デパートの店頭で在庫過多品の処分販売を担当することになる。そこで聡美は過労で倒れる。
会社は退職しろとは言わない。必ず、あんなに重労働の毎日だったのだから、一か月くらいゆっくり休んだらどうと休暇を勧める。
すっかり落ち込み疲れ切った聡美は、故郷の田舎街の実家に向かう。
滝羽さんは会社のことをよく知っている。人事異動を決める背景なんてつまらないことが多い。
ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。

主人公聡美は大手食品会社に就職、商品企画部に配属される。配属された課には、聡美の他は女性は50歳くらいの人がひとり。企画は会社の要の仕事、新商品の開発をする部門だ。
聡美は寝食を忘れて、他の課員ともに仕事に打ち込んだ。
そこにサナエが異動でやってきた。聡美は、5年前の自分を思い出して、サナエに一生懸命仕事を教える。サナエは頭もよく仕事の能力も優れていて、有用な人材となる。
サナエは聡美より若く可愛らしいので、男性の注目になる。用もないのに、部長から課長まで男性がやってきては、バカ話をしてゆく。何しろ若い女性社員がめずらしくて、他の部門からも男性がやってくる。
それにサナエは愛想よく、いちいち微笑みながらつきあう。
聡美が叱責する。「声をかけてくる男は、仕事の話は無いの。いちいち反応することはない。
仕事が忙しいからと断りなさい。」
サナエハ「そんなに気になりません。」
聡美は「あんな男性たちに関わってはいけません。仕事に集中、集中。」
サナエは少し不満顔になったが「わかりました。」と答える。
それから、叱責が効いたのか、サナエは男性の声かけに「仕事が忙しいので」と無表情に断るようになる。
聡美が中心になって開発した商品のテレビCMもいよいよ放映。さあ、商品を売りにだすというときに聡美は部長に呼び出される。
「プロジェクトのメンバーを見直そうと思っている。サナエさんがこれ以上続けられないと言っている。」
聡美は「サナエさんが抜けるということですか。」
部長は「サナエさんは君とは仕事ができないと言っている。抜けてほしいのは君なんだ。」
聡美は理解ができない。これから新商品の販売を開始する。私が抜けるなんて。
「仕事はチームでやるものなんだよ。」
そして聡美は、販売促進部に異動して、デパートの店頭で在庫過多品の処分販売を担当することになる。そこで聡美は過労で倒れる。
会社は退職しろとは言わない。必ず、あんなに重労働の毎日だったのだから、一か月くらいゆっくり休んだらどうと休暇を勧める。
すっかり落ち込み疲れ切った聡美は、故郷の田舎街の実家に向かう。
滝羽さんは会社のことをよく知っている。人事異動を決める背景なんてつまらないことが多い。
ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。

| 古本読書日記 | 06:37 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑