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真梨幸子   「お引っ越し」(角川文庫)

 引っ越しにまつわるサイコミステリー6編の短編集。

主人公は、明日の朝、引っ越しをする。これで8回目の引っ越し。業者から提供されたダンボール箱に荷物をつめる。深夜0時、やっとダンボール箱詰めが終わったと思いふと、棚に眼がゆく。

 そういえば前の引っ越しのとき、もう不必要だと思ったものをとりあえずつっこんでいた物がある。

 不必要だったものだから、そのまま捨てればいいと思ったのだが、やはり気になるから点検しようと思いひとつひとつ手に取る。優柔不断な性格のため、必要、不必要、保留にわけ分別するが、保留のエリアばかり山積みされる。明日の朝には業者が来るというのに。

 突然1枚の紙が現れる。小学校の算数のテストで15点だった解答用紙だ。思い出す、75点のテスト用紙を家に持って帰ったとき、母に平手で思いっきり殴られた。80点以上でないと必ず殴られた。

 75点でも引っぱたかれたのに、15点のテスト用紙など何をされるかわからない。隠してしまおうと机の引き出し奥にしまいこんだ。

 一番にいらないものなのに、8回の引っ越しで持ち運んできた。
結局保留したものの殆どは、引っ越し先に持ってゆくことに決めた。しかしダンボール箱がたりない。

 仕方ないので、深夜コンビニにゆき空箱をわけてもらおうとする。空箱だけというわけにもいかないので、お腹も少し減っている、それでデラックス肉まん250円を2個購入。

 空箱2個では足りないように思ったので、思わず
「3箱」と言う。店員がかん違いしてデラックス肉まんを三つ袋にいれる。

 あーあとため息がでる。業者に頼めば空箱は一個50円なのに、750円もかけてしまった。

 主人公は今後引っ越しの都度、生涯15点のテスト用紙を持ち運ぶのだろうと思った。

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| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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