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藤沢周平  「愛憎の檻獄医立花登手控(三)」(文春文庫)

 獄医立花登シリーズの第3弾。獄医というのは、監獄にしゅうかん収監されている囚人を定期的に健康診断したり、囚人に病気が発生した場合、治療を担当する医師のことである。

 藤沢の非凡なところは、誰も気が付かない獄医を主人公にして物語を創るところ。
この作品連作集で印象に残ったのは「皆殺し」という作品。

 牢獄の中で殺人が発生する。しかいし殺された人は例外なく、獄医の検死により自然死となる。

 牢獄内で殺人となると、看守である役人や、場合によっては奉行所役人まで責任がとわれる。更に牢獄外での事件が多発していて牢獄内での事件の捜査に人を割くことはできない。こんな中で、とても獄医が殺人などという検死書を作成できない。

 なにしろ、牢獄に収容されている囚人が多すぎ、生活条件がひどすぎるということで、多くの殺人が起こる。それがすべて自然死になる。

物語では、どうしても殺さねばならない奴が牢獄にいる。殺害を目論む者は微罪で故意に捕まる。そして殺人を実行する。とにかく牢獄では罪にならず人殺しが実行できる。

 主人公の立花登は死体検分で、遺体が人殺しで死んだことを認識する。しかし、報告書は心臓発作とする。しかし、その後調査をして、殺人者が判明する。

 しかし、自然死として自らも検視結果をだしている。だから、殺しは行われていないとなる。

 中国でコロナウィルス対応で政府をネットで批判していた人が、行方不明になる。多分すでに自然死?したのだろう。
 医者を巻き込んで、国家が人殺しを行う。本当に恐ろしい。

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| 古本読書日記 | 06:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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