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山本一力   「サンライズ サンセット」(双葉文庫)

 著者が愛するニューヨークを舞台にした短編集。

アメリカ アリゾナ州の小さな都市セドナ。先住民族の保護区になっていて、パワースポット地として有名な観光地となっている。主人公のマック一家はそこで、小さな旅館インを経営している。

 9.11事件が起き、セドナへの観光客が減る。そのため、事件を起こしたイスラムテロリストへの反発もあったし、何よりアメリカ人としてのプライドもある。マックは米国軍に志願する。旅館は弟デイヴィスに譲ると決断して。

 セドナをマックが去るとき、デイヴィスはマックに縋り付き、泣いて行かないでと止めた。それを振り切って、出迎えの軍のバスに乗る。

 マックはその後、研修、訓練をして、食品衛生兵としてイラクに派遣される。イラクでは何回も戦闘場面に遭遇し、目の前で殺害された同僚もいた。マックも危ない場面を経験した。

 3年後に除隊して、アルバガーキ陸軍基地に到着。そこから、軍が手配した航空券でアリゾナ フェニックス空港に到着する。

 マックはイラクで活動しているとき、どんな時でも弟デイヴィスのことばかり思い出していた。

 そしてフェニックス空港にはそのデイヴィスが迎えにでていた。感激するはずの再会のはずだった。ところが、あの見送ってくれたときと弟は全く雰囲気が違った。

 ハグすることもなく、おざなりに握手をし、軍から支給された大型トランクをデイヴィスはころがして、前にどんどん進んでいく。

 その弟の姿をみて、おまえもかとマックは思った。

驚いたことなのだが、アメリカでは戦場から帰還してきた一般兵士は、死臭がして、気持ち悪い人として、高級将軍以外は差別されるのだ。

 マックはがっくりきて、数日後ニューヨークへ去る。

マックはニューヨークで偶然「オークス・ダイナー」という店のオーナーに拾われ仕事を得て、ゆっくりだがはいあがってゆく。

 しかし、これは幸運なケースで、軍隊経験者の多くはホームレスになったり、貧困生活を強いられている。

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| 古本読書日記 | 06:22 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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