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恩田陸   「EPITAPH 東京」(朝日文庫)

 主人公の作家Kは、戯曲「エピタフ東京」を書きあぐねている。吸血鬼と名乗る吉屋は「東京の秘密を探るためのポイントは死者です。」と言う。そこで、死者にまつわる場所を求めて東京を歩く連作短編集。

 東京大手町の三井物産ビルの傍らに首塚がある。

 平安時代に望んだポストを得られなかったために不満を募らせ、朝廷に反旗を翻し、関東で反乱を起こし、あえなく討たれてしまった平将門。京都でさらされた首が、胴体を求めて飛来して落ちた場所が首塚。

 史跡では通常案内板は教育委員会や自治体が主体になって書かれるものだが、首塚は商社有志により作られている。本社から転勤でだされた商社員が、また本社に帰ってこられるようお祈りにくる史跡だそうだ。

 首と胴体がきりはなされている人形といえば、すぐ浮かぶのがこけしである。こけしはよくみると、顔の表情がどれも異なっている。頭が大きいこけし。胴体と頭が同じ大きさのもの、いろんな種類がある。こけしは木地師が端材から作る。だから木地師により形表情が異なり、それぞれ流派がある。

 こけしは漢字では小芥子と書く。芥子は女の子が初めて髪を結ってもらった時の髪型を指し、そこから女児のことを芥子と言うようになったと言われている。

 しかし別説がある。昔は労働力にならない女の子が生まれると、貧乏で育てられない貧しい家が多く、そんな家では間引きされてしまう。

 そんな子を供養するために生まれた人形。子消しからきているとも言われる。
小芥子より、子消しのほうが真に迫ってくる。

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| 古本読書日記 | 06:04 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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