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中山七里    「悪徳の輪舞曲」(講談社文庫)

 悪徳弁護士御子柴シリーズの4作目。

御子柴は14歳のとき、5歳の女の子を殺害し、遺体を切り刻み、あちこちに放置する事件を起こし、少年院に収容された経験を持っている。出所後名前を改名して、努力し弁護士事務所をもち、弁護をすると、必ず勝利するという実績を持つ。弁護料は高額で、勝利のためには手段を選ばない悪徳弁護士として有名な弁護士。

 今回の物語は、御子柴の母親の再婚相手が首つり自殺をするが、それが偽装で、実は母親が殺害したという容疑で逮捕起訴される。その弁護を妹梓から依頼され御子柴が引き受ける。

 実は、30年前、御子柴が殺人をおかし、少年院にはいっているとき、御子柴の父が自殺している。この時は、自殺で処理されたが、母親の再婚相手の殺害手口と全く同じ手口であることが、裁判の過程で、検察より暴露される。

 これを、悪徳弁護士御子柴がくつがえすことができるかが、読みどころとなっている。

最近テレビドラマでもよくでてきて馴染みになっている科捜研。この作品を読むと、実は以前は証拠物件などの検査は、民間会社が行っていた。それを、経費削減という名目で、検察が提示する物件検査は当然だが、弁護人が提示する物の検査も科捜研が行うことに変わった。

 これは、冤罪とか、提示された証拠物が検査により、検察の思惑がひっくりかえることを防ぐためにとられた措置であることが透けて見えてくると中山は物語で書いている。

 御子柴は、殺害方法を民間の検査機関に検証を依頼する。そして、その殺害が不可能なことを法廷で実証させる。
 今をときめく科捜研も、検察、裁判官の描いたストーリーを認証するための補完機関なのか。これが本当なら恐ろしい機関である。
 
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| 古本読書日記 | 05:56 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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