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盛田昭夫     「学歴無用論」(朝日文庫)

 1987年ソニー創業者の盛田が執筆出版された本。ソニーは今はどうかしらないが、出身大学どころか、学歴が高卒、大卒を伏せて、就職試験を行ったということで世間を驚かせたことがある。

 そんな画期的な採用試験、人事制度を行ったことの背景、理由について書かれた本だと想像していたが、中味は盛田の体験から裏打ちされた企業の在り方など会社全般にわたった作品。タイトルと中味が合致していないが、盛田の情熱が最初から最後まで湧き出ていて、面白い本だった。しかし、今頃初めて読むようでは時代遅れかもしれない。

 この本の中で、なるほどと最もうなった部分を紹介する。新入社員にたいする言葉である。

「本日社員になった。明日からはひとつ自分勝手に仕事をしてくれ。先輩から教えを受けようとしてはならない。なぜならば会社は学校ではない。今日入社する人にとっては先輩である我社の社員は、後輩を指導するために雇っている社員ではない。会社の仕事をするために雇ってあるので、従って先輩が仕事を教えるという義務はないし、責任もない。先輩の教えを受けることを期待してはならない。組織はあるから指揮系統はある。だから会社の命令は受けてもらいたい。しかし、仕事のやり方について先輩の指導を受けるという考えは絶対に捨ててもらいたい。・・・・・
みんながもし先輩と同じことをやっていたとしたら、我々は未だに神武天皇と同じ生活をしなければならないのではないか。今やジェット機に乗り、自動車に乗り、特急に乗れるのは、後輩が先輩を追い抜いてきたからである。先輩のやってきたことは大いに尊重し、利用したけれでも、それ以上のことをやってきたからこそ、世の中が進んできたのである。
 先輩の言うとおりにしていたら、世の中の進歩する可能性は無いのだから。先輩の言うことは気にしなさるな。」

 ソニースピリットが全開している演説である。

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| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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