FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

柚木麻子    「嘆きの美女」(朝日文庫)

 外見だけでなく性格もブスでひきこもりの耶居子。ネットで自分は美人と思っている女性のサイトを発見。そこに、きつい悪口だけを放つことを生きがいとしてサイトにかじりついた一日を送る生活をしている。

 部屋はジャンクフードの包み紙や、スナック菓子の袋や、カップ麺のカップ、DVDなど散らかり放題。

 ある日、美人サイトの「嘆きの美女」のオフ会があることを知り悪口を直接言ってやろうとでかける。2年半ぶりの電車だ。

 その時に交通事故にあい、オフ会の会員に助けられ、その会員の住んでいる屋敷に搬送される。そこには、会員4人の美女と一人の女の子が共同で住んでいる。動けない耶居子はその4人と一緒に住むことになる。

 そんなとき、優子とユリエの会話が聞こえる。
優子がユリエにブログの更新をしばらく控えたら、例の変なコメントもなくなる。そろそろ更新しようかと思っていると言う。

 耶居子は自分の悪口が結構効いているんだと思わずほくそえむ。

 するとユリエが言う。
「気にすることないわよ。一日中パソコンに張り付いている、どっかのニートの仕事よ。きっと他人のあらさがししかやることないんでしょ。楽しいことなんて何もないから、他人の暮らしが気になってしかたないんだよ。放っとこうよ。」

 耶居子はドキっとする。
耶居子は4人との生活の中で知る。妬み、恨み、悪口は自分のようなブスだけに存在するものだと思っていたが、美女たちも自分たちと同じ、それ以上の妬み、恨み、それに伴う苦しみの中で生活していることを知る。なんだ自分と同じ、人間は平等なんだと感じる。

 それでパーティの席で一席ぶつ。
「美人が楽に生きられるなんて、それは美しくない人のひがみと幻想です。美しいというだけで、さまざまな怒りと嫉妬のはけ口になってしまう。悲しみを呼び寄せてしまうのは事実です。美しい人が自分を見失わず、信じた道を歩いてゆくのは並大抵のことではないのです。」

 そうかなあ。あまり説得力ないように感じてしまう。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 06:35 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT