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真山仁    「レッドゾーン」(下)(講談社文庫)

 世界は、時間単位で変化している。その変化をつかみ、莫大な利益をあげるハゲタカ投資家の行動力は異常だ。

 ハゲタカ鷲津のほんの2週間くらいの移動内容。マサチューセッツのケープゴッドを皮切りに ニューヨーク、東京、スイスローザンヌ、北京、上海、山口、東京、ニューヨーク、そこからジェット機で場所は不明だがアルというアメリカの投資家の邸宅、そして香港まで回る。

 すべての場所で、大きな決断を迫られ、移動中は常に電話で連絡、指示、報告をもらう。睡眠など、休息は全くといって無い。
 この中で、失敗すれば、身の破滅となる大損失を被る。

きっと、投資家、大金持ちは、こんな天国と地獄の境目の中で、恐怖や緊張とともに生活をしているのだろう。そんな生活を体現している鷲津と一緒に行動する体験ができる本書は、まさに手に汗握り興奮する。

 世界を闊歩するハゲタカ集団。その本質は、投資をすることで、利益を上げることである。しかし、世界は、そんな動機ではなく動くものがある。

  投資と言っても利益を実現するためには限界投資金額がある。ところが、世界では、限界投資金額など無視し莫大なお金を使う国がある。中国である。

 中国は貯め込んだ外貨を使い、想像を超えるお金を、世界でばらまく。過剰投資と世界から非難されるが、全くどこ吹く風。投資金額が回収できなければ、その国を支配下におく。

 金儲けという考え方は後ろにひき、共産主義型蹂躙を貫く。
 この物語を読むと、自由経済、市場開放が最も重要と叫んでいる自由民主国家が実にむなしくみえてくる。

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| 古本読書日記 | 06:28 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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