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黒川博行     「螻蛄」(新潮文庫)

 自称建設コンサルタントの二宮とイケイケ経済やくざの桑原、2人コンビ「疫病神」シリーズの4作目。

 760ページを超える大長編。よくここまで書けるものだと感心していたら、「螻蛄」週刊新潮連載作品だと知り納得。スカパーで「破門」に続き、テレビドラマ化されている。

 いかがわしい大金が動くという情報をつかむと、そこに噛み込み、一部でもいいからお金をかすめ取ろうと、策略を練りずんずん実行し、危ない橋をわたる桑原。それに巻き込まれ、桑原に振り回されこきつかわれる二宮。気弱なのだから桑原から逃げればと思うのだが、桑原がかすめ取ったお金の一部が欲しいばかりに、桑原から逃れられない。

 二宮と桑原、京都の宗教法人の総本山の寺から伝法宗慧教寺(えきょうじ)の宗宝「懐海聖人絵伝」の巻物をだまし取り、これを売りさばくことで大金をせしめようと企てる。

 その販売先が総本山の末寺である東京別院は名古屋別院と統合して、京都本院から独立しようとしている。その、策動に巻物取引に東京暴力団が裏で一枚かもうとしている。ここに、怪しげな美人画商が加わり、更にいつものように悪徳刑事も加わって、事態は複雑になる。

 取引で桑原が手品を使い、別商品を東京暴力団につかませたり、贋作を偽造して売ったり、途中、取引でせしめたお金を持って、取引場から帰ろうとするとヤクザに襲われ金を全部取られて桑原がヤクザに拘束される。何とか難を逃れた二宮のところにヤクザから連絡があり、桑原が死んだ、死体処理にきてほしいと。

 ショックだ。桑原が死んだ。この先このシリーズはどうなるのだと。そしてひっぱるだけひっぱって、これが二宮をおびきだす嘘だと明かされよかったと胸をなでおろす。

 とにかく、ドタバタコントのように、色んなことが次々起こる。よくもこれだけアイデアが浮かぶものだと驚愕する。
 700ページ以上、水戸黄門のように結末は同じだが、桑原、二宮の捧腹絶倒の掛け合いも

更に迫力が増し、実に楽しい作品だった。

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| 古本読書日記 | 07:09 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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