FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

大島真寿美    「ビターシュガー」(小学館文庫)

 市子、奈津、まりの親友3人シリーズ、「虹色天気雨」に続く第2弾。
「虹色天気雨」から3年、40歳を超えても、プライベートでは3人ともいろんなことで大変。

  奈津は失踪した夫憲吾が信州に居座り、そのまま別居生活をしていたが、結局離婚する。面白いのだが、憲吾と別居している間、奈津は全く信州に行かなかったが、離婚すると、娘美月といっしょにちょくちょく憲吾のいる信州にゆく。

 まりは旭という恋人と長い間付き合っていたが、結局別れた。そのショックが癒えていないと思われたのだが、内藤という15歳も年上のバツイチの男性と付き合いだし同棲まで始める。

 旭は会社を経営している三宅の家に居候をしていたのだが、実は三宅はゲイで、ある日三宅が旭に関係をせまり、旭は三宅の家をでざるを得なくなる。三宅の土下座をしてまでのお願いで、何と主人公の市子が短期間ということで旭を居候として引き取る。しかし、周囲からみれば、どうみたって居候には見えない。

 それにしても、中学時代に友達になって、それが40歳を過ぎても親友であること、それがどうして可能になっているかが不思議だ。

 一つには、住んでいるところが東京で、大学に行っても就職しても、3人が東京からでることがなく、いつでも集まれる環境にあったことがあると思う。

 だいたい、長い間友達関係が維持されるには、そこにまとめ役を果たす人が含まれていることが多い。しかし、この3人にはそんな役割を果たす女性は見当たらない。

 で、どうして継続できるか。それは主人公である市子の存在にある。

 市子は、おかしいなと思っても、頼まれたことを結局は全て受け入れる。旭を居候にしたこともそう。夏休みに奈津の娘美月が市子のマンションで過ごすことも受け入れる。美月が父親である憲吾に会いに行くときも、美月にせがまれ奈津が不快になることを悩んでも結局一緒に行く。

 市子はみんなの相談窓口になっている。そして市子の部屋はみんなのためのたまり場となっている。
 友達が遭遇する困難をすべて受け入れるような市子、市子無しでは3人の絆は続いていない。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 06:18 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT














PREV | PAGE-SELECT | NEXT