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角田光代   『愛してるなんていうわけないだろ』

爺やが屈指のストーリーテラーと褒めた角田さん。
・・・の、初期のエッセイです。

エッセイと言えば、笑えるエピソードを期待するもの。
保湿にこだわりすぎてテカテカになったとか、
大声でオーダーしたら漢字を読み間違えていたとか、
不潔だからと腰を浮かせて小用を足したら、便器の蓋が閉まっていたとか。
このタイトルだから、痛い失恋や「あの頃は若かったぜ」を期待しました。

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あの頃も何も、22~24歳に書いたエッセイだそうです。
恋人ができた途端友達をないがしろにし、『二人の世界』にこもってしまう人がイヤ
ディスコが入っていた廃ビルを真夜中に散歩
「愛している」だの「あの人のために生まれてきた」だの、簡単に言っちゃダメ
うーむ。青春ですね。みんな堕天使で、汗が羽根のかわりに飛んでいた時代。
あとがきでご本人(10年後)が、「この年齢でしか持てない傲慢さや真剣さがある」と書いています。

その流れで、デビュー作も読みました。
「幸福な遊戯」 海燕新人文学賞 ほう。
今でもこういう学生はいそうですね。シェアハウスって言うんでしたっけ?
いつまでもモラトリアムや疑似家族のぬるい関係にひたっていたいという。
上記のように『二人の世界』に文句を言い、ヤリモクじゃない正しいデートをしたいと
エッセイに書く人が、男をつなぎとめるために寝る主人公を描く。
とんがっているのか、ナイーブなのか、そうでもないのか。

IMG_9209.jpg

角田さんの作品で一番いいと思ったのは、「最後の恋」収録の「おかえりなさい」。
語り手が誰に対して話しているか明かされた時、軽く鳥肌が立ちました。
やられた感がある。
例によって、爺やのカオスな本棚のどこにあるのか、そもそも残っているのか、わかりませんが(-ω-)

| 日記 | 00:57 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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