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矢崎存美   「ぶたぶたの休日」(徳間文庫)

 豚のぬいぐるみ、ぶたぶたさんが活躍する人気シリーズ連作集。

小夜子の夫伸也は、東京に単身赴任している。土日には帰ってきて、日曜に早めの夕食をとり、東京へと帰ってゆく。

 そんな伸也が、昼食後東京に帰るとある日言って、帰ってゆく。少しおかしな所作もあり、浮気をしているのではと疑い、伸也が買い物に行っているすきに、いけないとは思ったが、携帯やシステム手帳を調べる。しかし、浮気の証拠は何もなかった。

 それである平日、小夜子は伸也が東京で住んでいる部屋を調べてみようと、東京にでかける。しかし、後ろめたさがまさり、合鍵で部屋をあけることができず、我が家に帰るために最寄りの駅にゆく。そこで、かってに動いている手押し車に遭遇する。びっくりしてよくみると、バレーボールくらいの大きさの豚のぬいぐるみが押しているのが見えた。

 ぶたのぬいぐるみは、駅員用のお弁当を配達に来ていたのだ。

小夜子はその豚のぬいぐるみを尾行。そして、ぬいぐるみのやっている食堂に到着する。

 その食堂では、調理をするぶたのぬいぐるみの他に美人の女将がいた。

でてきた料理があまりにもおいしかったため、次の日も東京にゆき、その食堂へ行った。しかしぶたのぬいぐるみはいない。女将が河原に行ってると言うので、河原にゆくとそこでは野球が行われていた。そして、ぬいぐるみがバッターで、2ストライク後、ボールがバットにあたる。野手がエラーしてセーフと思ったが、なんともぬいぐるみは足が遅く、一塁が遠くにあり、とてもセーフにはならない。

 そして、次の日もパートの仕事を休んで、その食堂にゆく。そして、その食堂で毎日のように伸也が夕食を食べていることを知る。小夜子はこの美人の女将と浮気をしているのではと勘繰る。

 そのことを、帰りの喫茶店でぶたのぬいぐるみ、ぶたぶたさんに愚痴る。ぶたぶたさんはそんなことはないと否定し、来週日曜日、河原で野球大会と豚汁の食事会があるから来ないかと誘う。

 久しぶりに伸也と息子2人、家族全員で日曜日東京に行こうと提案する。子どもたちは喜んだが、伸也はゴルフ接待があるからだめだと言う。これは怪しい女将と会うのだと思う。

 日曜日東京に子供2人とでかけ、伸也の部屋に入るが、女性の匂いなどまったくなく、ぶたの貯金箱がいくつもあるところだけがおかしいと感じるだけだった。

 それで、子供たちと河原に野球見物に行く。ぶたぶたさんはライトを守っていて、そこにボールがとぶ。突然ぬいぐるみが宙に舞い、一回転してボールをお腹で受ける。一瞬びっくりみんながするが、ボールを落とさず、ぶたぶたくんは立ち上がる。

 みんな大拍手を送る。そして小夜子は気つく。拍手をしている観衆のなかに伸也がいることを。
 伸也は、ときどきどうしてもぶたぶたさんの料理を食べたくなり東京に早く帰ることを小夜子は知った。

 矢崎得意のアットホーミングな物語。

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| 古本読書日記 | 06:20 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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