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宮木あや子    「ガラシャ」(新潮文庫)

 ガラシャは明智光秀の3女。信長の家臣で宮津、丹後11万石領主細川忠興の正室である。

細川は光秀の直接の臣下だったが、信長が光秀に暗殺されて、光秀は天下統一のため細川に支援を求めたが、細川は密かに秀吉につき、光秀殺害に加担する。

 しかし忠興の正室のガラシャが光秀の3女のため、ガラシャは宮津の味土野に幽閉させられる。

 物語は、味土野幽閉、その時にガラシャが恋心を抱く身分も低い一般人秀治と交流、キリスト教の洗礼を受けて玉子からガラシャへの改名、そして最後、忠興の家臣小笠原少斎による殺害(通説では自害となっているが、キリシタンの自害は禁止されているので、この物語では殺害となっている。)を描く。

 それぞれが情熱をこめられ描かれているが、箇条書きのように独立していて、全体が上手く流れていない。

 キリシタン洗礼には侍女糸の影響が強い。侍女糸は両親もキリシタンであり、幼い時洗礼を受けキリシタンになっている。

 この糸が物語を引っ張っているのだが、そこもしっくりこない。更に幽閉されていたときの秀治との関わりが、幽閉後のガラシャの生き方への影響も、感情的な言葉が躍るだけで、納得感が少ない。

 時代の大きな変化をしっかりとらえ、それを土台として、ガラシャの生き方を描くべきだった。

 宮木さん、熱き情熱をもってガラシャの生きざまに取り組んだことは伺えるが、成功した作品にならなかった。

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| 古本読書日記 | 06:11 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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