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長嶋有 「ジャージの二人」

あとがきの柴崎友香さんが、上手く説明してくれています。
「魚肉ソーセージやジャージや漫画……
それらは決して語り手の持っているノスタルジーや感傷を表す
『小道具』として配置されたりはしない。
小説では油断すると、自分の感情や言いたいことのほうに、
あらゆるものを引き込んで意味づけをしてしまう危険がある。
「意味」や「いいたいこと」を探すことを目的に読むなんて、
すごくもったいない読み方だと思う」

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固有名詞がこれでもかというほど出てきます。
これは小道具なのか? 
この映画を知っている人なら、深読みできるのか?
思わせぶりに書いておいて、あの人や場所は再登場しないの?
あれは、特に意味は無かったの? 
みたいな。

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その一方で、主人公の名前は出てこない。
もう一人のメインである父親は、主人公に対して「君は~」と語りかける。
表紙の二人も、ぱっと見親子ほど離れていない気が。
(実際は、俳優の年齢差が25歳くらいで自然なんですがね)
「父親には新しい妻子がいるし、ぎこちない親子なんだろう」
という前提でいないと、なんだか会話が浮いているような。

IMG_9180.jpg

全体としては面白いです。ちなみに、和(かのう)は東御市の地名だとグーグル先生が言う。

| 日記 | 21:54 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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